父の仇を探す女子高生、纏 流子は、自らが持つ片太刀バサミの謎を追って本能字学園へと転校した。 だが、学園は人間に人智を超えた力を与える制服"極制服"を操る生徒会によって支配されていた。極制服を役員に与え、力と恐怖で本能字学園を支配する生徒会長の鬼龍院 皐月が片太刀バサミの秘密を持っていると確信した流子は彼女に挑むも、極制服の力の前に為す術なく敗れてしまう。 敗走した流子が焼失した自宅跡へ戻り無力さに打ちひしがれていると、突如床板が開いて地下へ落下してしまう。そこには謎の黒い喋るセーラー服"鮮血"がおり、流子の血を吸った事で彼女にもっと血を寄越すように迫って来た。
一方、学園では流子を炙り出すべく、マコの処刑が行われようとしていた。乱入した流子は鮮血の力で自分を打ちのめした役員にリベンジを果たし、皐月に宣戦布告を行うのであった。wiki参照
GAINAXに所属していたメンバー、大塚雅彦、今石洋之、舛本和也(※敬称略)が設立したアニメ制作会社「トリガー」の新作アニメ。制作陣を見れば、そして原作・構成・脚本:中島かずき、監督:今石洋之、キャラクターデザイン・総作画監督:すしお、アートディレクター:コヤマシゲト、セットデザイン:吉成曜…と人気アニメ「天元突破グレンラガン」のスタッフが揃っているではありませんか。
そして肝心の中身を見た上での第一印象は…昭和アニメリスペクトに溢れた作品という印象。
物語の導入部、圧倒的強者が支配する学園に謎の転校生が立ち向かう…という構図にはやはり「炎の転校生」を彷彿とさせるし、時折入る止め絵を繰り返すカットインには昭和アニメの象徴的な「出崎節」を感じるし、ボクシング対決でのやられ方は「リングにかけろ」っぽさも感じます。変身シーンやお色気シーンなんかは「永井豪作品」っぽい感じも。
それぞれ見た人に、あれ「◯◯っぽいね」という気持ちを思い起こさせる…そんなアニメだと感じました。いずれは「今川作品」にように、極制服(作中に出てくる超常的な力を行使出来る制服)を着なくても空を飛べるような超人が出来たりするのでしょうか…あるいはパース無視の躍動感溢れるダイナミックな「金田作画」を意識したビームだったりジャンプだったりも出てくるかも?個人的にはグレンラガンから続く石川賢オマージュの「ぐるぐる目』をこの作品でも出して欲しいです。あれ眼力が凄くて、頭イカれてる感じがあって好きなんです。
勿論、創造物に於いて他者の影響を受けない作品というのはまず難しい。そういった中でそれを敢えて回避しようとしてオリジナリティを追求する作品もあります。これはそういった物ではなく、作り手が影響を受けてきた中で「面白い」と感じたものを詰め込み、それを提供・共有したいという気持ちが作品から伝わってきました。結果的に良い物は時代を超えるという普遍性を帯びてくるような気がします。パロディばかりのネタアニメと感じさせない、普遍的魅力が。そしてその普遍的魅力が、見た人にとっての面白いアニメ像が掘り起こされ、面白いと感じるのかなと。
やはり全力で恥ずかしがらずに突き抜けるというのは清々しいですね。恥ずかしがったりしてネタに走り過ぎてしまうのは何かちょっと冷めてしまう瞬間がありますし。
とは言え王道過ぎるのも、悪く言えば「ありきたりな展開」と取られてしまいますが、そこら辺は圧倒的スピード感の話の展開で、飽きさせないようにしてるって感じでした。ただあのハイテンション作画と演技、どこまで息切れせずに…まあ何処かでシリアス展開になって落ち着くんだとは思いますが。
まあそんな回りくどく考えずに、面白いと思ったら面白いで良いんですけどね。そういったシンプルな考えを肯定するような作品って感じですし。
この作品には「極制服を超える極制服…超極制服だっ!!!」位のバカバカしさと真っ直ぐさを期待しています。さながら「『番長』とは『万』物を『超』越した存在…即ち『万超(番長)』!」と言い切ったあの番長漫画のような。(何故打ち切りに…)
続き: アニメ「キルラキル」第ニ話の感想等
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